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【辛口レビュー】『二択歩行』──緊迫感ゼロの選択肢。怖いより白けるサバイバル。

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『二択歩行』

──この“選択肢”、命を懸けるには雑すぎる。でも、だからやめられない。

ある日突然、目覚めたら
謎の空間、異形の怪人、そして――
「右の指か、左の指か、選べ。」

は?

ってなるよね。

でも、選ばなきゃ進めない。

進めなきゃ、終わらない。

でも選んでも、死ぬかもしれない。

> この“選択地獄”、誰が望んだ?
主人公じゃない。読者もだ。

でもなぜかページをめくる手が止まらない。

そう、これが『二択歩行』の真骨頂。

無理ゲー×サバイバル×異世界サスペンス。

好きな人は沼る。苦手な人は即バック。
 

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電子書籍

あらすじ

 
主人公は、ある日突然、
目を覚ますと見知らぬ場所にいて、
自分が誰かも曖昧なまま“選択”を迫られる。

「AかBか」
「右に進むか、左に進むか」
「犠牲になるか、生き延びるか」

現れるのは、正気を失いそうな異形の怪人たちと、
常に付きまとう死の気配。

けれど――選ぶしかない。進むしかない。

なぜここにいるのか?

誰が仕組んだのか?

選び続けた先に“出口”はあるのか?

答えは、すべて選択の向こうにある。
 

キャラクター

主人公(名前すらあいまい)


→ 記憶喪失状態で異世界に投げ込まれた普通の人間。

→ 瞬発的な判断力と、恐怖の中での選択のセンスに磨きがかかっていく。

→ 「どっちか選べ」という狂気の問いに、“なぜ自分がここにいるのか”という核心を探していく。
 

“怪人”たち


→ 謎の存在。姿は人外、言葉も思考も理解不能。

→ だがなぜか“人間のような遊び心”がある。選ばせたがる。

→ その存在自体が、恐怖の象徴であり、仕掛け人であり、なにより不気味。
 

『二択歩行』辛口レビュー

 
──選ばせる側の都合が透けて見えると、サバイバルホラーは冷める。
 

ストーリー構造:★★★☆☆(3.0)

 
設定自体は、悪くない。

「右か左か選べ」「選ばなければ死ぬ」
デスゲーム系のテンプレとしては王道だし、誰もが“自分ならどっち?”と想像してしまう。

でもね。

> 全体に漂うのは“理不尽の押し売り”。
理不尽って怖さに繋がるけど、“雑”だとただ白ける。

選択肢の内容があまりに唐突・意味不明で、
→「それ、選んだ結果どうなるの?」
→「そもそも、選択に意味ある?」

…って思いながら読んでしまう。

読者の感情が乗る前に、演出が先走ってる印象。
 

キャラクター描写:★★☆☆☆(2.5)

 
主人公に記憶がないのはいい。

謎の世界に放り込まれる構図もいい。

でも――

> 「この人がどう変わっていくのか」
「何を背負っているのか」

その辺の描写が薄すぎて、感情移入が難しい。

恐怖にさらされてるわりに、リアクションがワンパターン。

選択を重ねても、“人間ドラマ”としての深みが感じられない。
 

演出・作画:★★★☆☆(3.0)

 
作画は悪くない。怪人のデザインもグロと不気味さのバランスが取れてる。

けど、
肝心の「選択の緊張感」を伝える演出が足りない。
→ “間”がない。
→ “絶望感”が薄い。
→ “命を賭けた重さ”が伝わってこない。

> 二択って、究極の選択であるべきなのに、どれも小芝居レベルに見えてしまう。
 

独自性・読後感:★★☆☆☆(2.5)

 
異世界×二択×怪人=強そうに見えて、
実はよくある“理不尽系デスゲーム”の延長にすぎない。

謎が謎を呼ぶ、というより、

> 「とりあえず次に進ませるためのギミック感」が強い。

しかも、核心への導線があまりに遅くて、
「引っぱるだけ引っぱって落とし所あるの?」と疑いたくなる。
 

✔️ 向いている読者

 
とにかく“理不尽サバイバル”が好きな人

謎と不気味さを楽しむタイプのホラー好き

細かい整合性より“雰囲気”優先派の読者
 

❌ 向かない読者

 
デスゲーム系に“論理”や“意味”を求める人

キャラクターの成長や内面描写を楽しみたい人

伏線の回収がないとモヤモヤする人
 

総合評価:★★☆☆☆(2.7/5.0)

 
アイデアは良し。

でも味付けが薄い。

“選ばされる恐怖”を描くには、もう一歩、深みがほしかった。
 

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